【スーファミ版ストリートファイターⅡ】アーケード移植作品として高い完成度を誇るスーファミ版『ストリートファイターⅡ』の魅力。
ゲームセンターに対戦格闘ゲーム人気の火付け役となった『ストリートファイターⅡ』。
アーケード版のヒットを受けスーパーファミコンへと移植されたこのゲームですが、いったいどれほどの移植具合だったのか、どれほどのクオリティであったのか。
今回はそのスーパーファミコン版『ストリートファイターⅡ』について筆者の経験をもとに書いていきたいと思います。
『ストリートファイターⅡ』ってどんなゲーム?
アーケード版でおなじみのオープニング。スーファミ版はカットされちゃってます。 |
1986年にリリースされた『ストリートファイター』の続編という位置付けではありますが、こちらはあまり知られていないのではないかなと思います。
『ストリートファイター』で思い浮かぶことと言えば、ボタンをパンチした強さによってパンチやキックの強さが変わるという仕様の筐体があったということや、波動拳や昇龍拳などのコマンド技が出にくいものの、ヒットするとめちゃ強力なダメージを与えられる仕様になっていること、PCエンジンCDロムロム版にて『ファイティングストリート』というタイトルで移植されていたことなどがあげられますね。
そんな続編にあたる『ストリートファイターⅡ』は、とにかく大ヒットして筆者のようなアラフィフ世代でテレビゲームでよく遊んでた方なら、中にはゲームセンターで遊んだことがあるのではないかと思います。
普通に1人でプレイする場合、リュウやケンをはじめとする個性豊かな8人のキャラクターの中から使用するキャラクターを1人選択してゲームがはじまります。
選んだ他の7人のキャラクターをすべて倒すと四天王があらわれ、その4人全て倒すとエンディングとなります。
めちゃざっくり書くとそんな感じです。
この『ストⅡ』ですが、これをベースに次々とバージョンアップしていきます。
四天王キャラクターがはじめて選べるようになった『ストⅡダッシュ』、ゲームスピードがアップしたり、新技の追加や技の調整がなされた『ダッシュターボ』などどんどん進化を遂げてさらに面白さがアップしていきました。
スーファミ版『ストⅡ』移植のここがすごい!
ここからはスーファミ版『ストⅡ』について。
1991年にアーケード版『ストリートファイターⅡ』がリリースされてから翌年スーパーファミコンに移植されました。
人気絶頂の中の家庭用ゲーム機への移植ということもあり、当時はすごく話題にもなりましたね。
筆者もアーケード版『ストⅡ』にハマりはじめていた頃でのスーパーファミコンへの移植ということで、友達ととても歓喜しました。
そして発売日が決まると、友達と近所のファミコンショップへ予約しに行きました。
うちで『ストⅡ』が遊び放題になるなんて、当時は夢のようでしたね。
発売日までワクワクしてましたし、発売日当日、買いに行くときの楽しさや買った時の喜びなど今でもいい思い出ですね。
スーファミ版『ストⅡ』を購入してからは、指を痛める毎日。
当時はアーケードスティックなんてものもなく、とりあえずスーファミの十字コントローラーで必死に練習をしてました。
指を痛めながら出せるようになった波動拳、竜巻旋風脚、さらに連絡を重ねてようやく出せるようになった昇龍拳。
うちで練習しまくり、友達のうちに集まって対戦プレイをして練習の成果を見せ合う。
そんで、お互い慣れてきたところでゲーセンデビュー。
レバー操作やスーファミ版との違いに戸惑いながらも見知らぬ相手に対戦プレイを挑む日々…。
こんな日々をひたすら繰り返していました。
今となっては、これもまたいい思い出です。
とまあ、筆者の思い出ばなしはここら辺にしといて、本題へ。
スーファミ版『ストⅡ』はどれだけ移植具合がすごかったのか?
格闘ゲームとして命とも言える操作性がアーケード版と遜色ない
まず何と言っても操作性の良さが一番ですね。
最初、慣れてない間はコマンド技もろくに出せずにコントローラーをガチャガチャさせながら大変なのですが、慣れてきてコマンド技も出せるようになってくると一気に面白さが増してきます。
さらに慣れてくると、めくりアッパー昇龍拳(例リュウ、ケン)などの連続キャンセル技も出せるようになってきて、さらに技のパターンが増えてきて『ストⅡ』ならではの楽しみが味わえるようになってきます。
スーファミ版でのコントローラー操作と、アーケード版のレバー操作の感覚がはじめのうちは全然違うなと思いますが、慣れてくるとどちらでも同じ操作性の感覚で違和感なく遊べるようになってくると、そこでいかにスーファミ版の移植が忠実にできているのかがよくわかってきます。
スーファミ版で遊んで、ゲーセンでアーケード版で遊んでというのが何の違和感を感じずに遊ぶことができる。
ここはとても重要なポイントですね。
キャラクターの動きがアーケード版と比べるとパターンが少なく、若干カクカクしたような印象ではありますが、実際操作してみるとそこまでパターンの少なさって感じることはないかなと思います。
キャラクターや背景などのグラフィックも忠実に移植されている
グラフィックの面もホントによくがんばってるなあって思います。
アーケード版と比べると画面サイズの兼ね合いもありますが、ひとまわり小さいですよね。
キャラクターも少しこじんまりとした印象ではありますが、それでも忠実に再現されています。
背景も同様にステージによってはカットされている部分があるものの、正直プレイ中には気にならないレベルでホントにうまく削ってるなあと思います。
サウンド面もスーファミ版ならではの良アレンジ
サウンド面もスーファミのスペックに合わせた良アレンジです。
パンチやキックの効果音も弱、中、強ごとに違っておりなかなか重みのある音で痛そうです。
あと、アーケード版と違うのは必殺技の声のトーンが弱、中、強で違うという点。
弱が低い声で強が高い声になっているという独自の仕様になっているのもなかなか工夫されているなあと思います。
判定時の「YOU WIN」などのボイスが一部省かれていたりするものの、うまく容量制限のある中で再現できるものはしっかりされているなあとすごさを感じます。
発売のタイミングが良かった!
アーケード版のわずか一年後にスーファミ版へ移植されたというのもこの『ストⅡ』の大ヒットの要因でしょうね。
アーケード版『ストⅡ』の人気がどんどん上がって、多くのゲーマーの関心が高まってきている中でのスーファミ版の発売。
少しでも腕を磨いて上手くなりたいというプレイヤーは多くいたと思いますし、筆者もそのうちのひとりでした。
ゲーセンだとうまい人がプレイしてるとなかなかやりづらいし、じっくり練習もできないのでそんな最中でのスーファミ版の発売というのはホントによかったなと思います。
続編スーファミ版『ストリートファイターⅡターボ』はさらに完成された神移植ゲームだった。
さらに移植に磨きのかかった『ストⅡターボ』。 |
まさに神移植であったスーファミ版『ストⅡ』。アーケード版はその後バージョンアップ版である『ダッシュ』を1992年2月に、さらにそのマイナーチェンジ版である『ダッシュターボ』を1992年12月と続いてリリースされていきました。
それを受けてスーファミでも『ストリートファイターⅡターボ』が発売されました。
スーファミ版『ストⅡターボ』はアーケード版の『ダッシュ』と『ダッシュターボ』をいっしょに合わせた移植と言えます。
『ターボ』と『ダッシュ』のふたつのバージョンが遊べるというのも今思えばよく作ったなぁと、ただ感心してしまいます。 |
タイトル画面でturbo、normalと二つのゲームモードが選べますが、turboはその名の通りアーケード版『ダッシュターボ』のモードで、スピードを4段階選ぶことができます。
星の数を増やすごとにスピードを速く設定できます。
星の数が3つあたりが、アーケード版『ダッシュターボ』と同じくらいのスピードになります。
normalはアーケード版『ダッシュ』とほぼ同じ感覚で遊べるモードになってます。
容量も前作の16メガから20メガへと増えて、前作カットされていた箇所もいくつか追加されており、スーファミ版『ストⅡ』をいい感じにバージョンアップしているのがこの『ストⅡターボ』です。
このスーファミ版『ストⅡターボ』発売後もさらに人気が高まり、公式の全国大会も行われていましたね。
YouTubeでも貴重な動画を見つけました。
スーファミ版『ストⅡターボ』の大会の動画です。
また当時、筆者の近所のファミコンショップでも独自にこの『ストⅡターボ』のゲーム大会が開催されていたりもしてまして、ゲーセンも含めあちこちで盛り上がっていたのは確かですね。
この後、スーファミ版としては『スーパーストリートファイターⅡ』も移植されていきますが、これもまたなかなかの良移植でしたね。
これもよく移植されています。
しかし、アーケード版では『スーパーストリートファイターⅡX』がでており、この旧作にあたるのでちょっと物足りなさを感じてしまいました。
最終バージョンとも言える『スパⅡX』の完成度がこれまた凄すぎるのです。
現在でも、ゲーセンで大会が行われているほどですからね。
なので、スーファミ版『スーパーストリートファイターⅡ』については軽く触れておくにとどめておきます。
今ならニンテンドースイッチなどでアーケード版がおうちで楽しめる!
今はいい時代になりましたね。
筆者はニンテンドースイッチを所有してますが、このソフトに『ストリートファイター』というのがありますが、これは初代『ストリートファイター』から『ストリートファイター3 サードストライク』までを収録したコレクション的なソフトとなっています。
全てアーケード版をそのままのクオリティで収録してますので、当時ゲーセンで遊んだことのある方なら絶対に楽しめますよ。
よければ、遊んでみてください。
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿